2024.03.15野菜の知識
春の息吹
生産地の宍粟市千種町も暖かくなってきました。
日中は15℃以上になりますが、朝晩は冷え込み、いまだに0℃前後を行き来していますので暖房は欠かせません。この15℃以上になることもある寒暖差が野菜の甘味と旨味を増してくれる事となり、美味しくなります。
人間の体にとってはそれなりに堪えるのですが、野菜が厳しい環境で美味しくなるのと同じく、人も鍛えられ、多角的な観察ができる要素になってくれている氣もします。
さて、昨日と今日は苗を畑に定植しました。
こちらはサニーレタス。
この季節は種から写真の苗の大きさになるまでに1ヶ月半〜2ヶ月ほど掛かります。
出荷できる大きさになるまでには、ここからもう2ヶ月前後というところです。
また、写真レタス苗の左下に少し平べったい枯れた植物がありますが、これは昨年収穫を終えたキャベツの残り葉です。SENSAIの畑の一部では「耕さない畑 (不耕起栽培) 」があり、前作の野菜がそのまま残っている場所を観察できます。
不耕起栽培の詳しい内容については今後ご紹介できればと思いますが、簡潔には、ずっと耕さずに作付を繰り返すことで、
「土壌微生物や昆虫・動物、雑草の生態系を最大限活性化し、養分の包括と輸送を自然由来のものにする」
そんな栽培方法です。
こちらの写真の中にも昨年作付した菊菜がたくさんありますが、パッと見るとよくわからないのではないかと思います。
その土地に眠っている多種多様の「種」がそのまま芽を出し野菜と共存・共生している状態です。
少し摘んで菊菜を食べてみましたが、驚くほど香りが強く、美味しく、体が一瞬にしてシャキッとしました。
綺麗な黄色い花を咲かせているのは、昨年9月頃に種を蒔いた「ちんげん菜」です。
花を咲かせたのち、種を付けます。
4月中旬〜5月頃には、ミツバチやモンシロチョウといった昆虫達が蜜を吸いにたくさん来てくれることだと思います。
畑から観た景色です。 (2024年3月15日 宍粟市千種町七野付近)
いつみても呼吸が深くなる大好きな風景です。
いよいよ畑仕事も忙しくなる時期に入ってきました。
今春もよく観察して、美味しくて健康的な野菜をたくさんの方にお届けできるよう
務めていきます。